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path: root/doc/FAQ.ja
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authorJ旦rg Frings-F端rst <debian@jff-webhosting.net>2014-08-12 21:06:31 +0200
committerJ旦rg Frings-F端rst <debian@jff-webhosting.net>2014-08-12 21:06:31 +0200
commit0dbf3761f6b98e5c16c9bfa0306ae5d3257d081f (patch)
treeb122da5e29b81eb5489734f477afb645422980d0 /doc/FAQ.ja
Imported Upstream version 5.9.5upstream/5.9.5
Diffstat (limited to 'doc/FAQ.ja')
-rw-r--r--doc/FAQ.ja130
1 files changed, 130 insertions, 0 deletions
diff --git a/doc/FAQ.ja b/doc/FAQ.ja
new file mode 100644
index 0000000..1d65f9f
--- /dev/null
+++ b/doc/FAQ.ja
@@ -0,0 +1,130 @@
+FAQ 2007/07/23
+
+1. 最長マッチ
+
+ onig_new()の中で、ONIG_OPTION_FIND_LONGESTオプション
+ を使用すれば最長マッチになる。
+
+
+2. スレッドセーフ
+
+ スレッドセーフにするには、以下の(A)と(B)のどちらかを行なえば
+ よい。
+
+ (A) Oniguruma Layer
+
+ oniguruma/regint.hの中の以下のマクロを定義する。
+
+ USE_MULTI_THREAD_SYSTEM
+ THREAD_ATOMIC_START
+ THREAD_ATOMIC_END
+ THREAD_PASS
+
+ 何らかの初期化/終了処理が必要であれば、以下のマクロに定義する。
+ THREAD_SYSTEM_INIT
+ THREAD_SYSTEM_END
+
+
+ (B) Application Layer
+
+ 同時に複数のスレッドが、正規表現オブジェクトを作成する、
+ または解放する、ことを行なってはならない。
+ それらのオブジェクトが全く別のものであっても。
+
+ もう少し詳しい説明は、このドキュメントの中の
+ "スレッドセーフに関する補足"に書いておいた。
+
+
+3. CR + LF
+
+ DOSの改行(CR(0x0c) + LF(0x0a)の連続)
+
+ regenc.hの中の、以下の部分を有効にする。
+
+ /* #define USE_CRNL_AS_LINE_TERMINATOR */
+
+
+4. メーリングリスト
+
+ 鬼車に関するメーリングリストは存在しない。
+
+//END
+
+
+
+スレッドセーフに関する補足
+
+スレッドセーフにするには、個別のアプリケーションの中で行うか、
+Onigurumaライブラリの中で行うか、どちらかを選ぶことができます。
+(Onigurumaを使用する側で対処するか、Onigurumaに対処させるか
+どちらか片方で行う必要があるということです。)
+
+これらの方法について、以下(A)と(B)で説明します。
+
+マルチスレッドAPIは、それぞれのプラットフォームによっても
+異なりますので、以下の説明の中で具体的に何を呼ぶのかを
+書くことは無理です。実際に使用されるマルチスレッドAPIで、
+対応する機能のものを指定してください。
+
+(A) Onigurumaの中で対応する場合
+
+oniguruma/regint.hの中で以下のマクロを定義して再コンパイルしてください。
+
+USE_MULTI_THREAD_SYSTEM
+
+ 単に有効にすればよいです。
+
+THREAD_ATOMIC_START
+THREAD_ATOMIC_END
+
+ THREAD_ATOMIC_STARTからTHREAD_ATOMIC_ENDで囲まれた
+ プログラムのコード部分をあるスレッドが実行中に、他の
+ スレッドに実行権が移動しないことを保障するものに定義
+ してください。
+ (名前の通り、囲まれたコード部分をスレッドアトミックに
+ するという意味)
+
+THREAD_PASS
+
+ これを実行したスレッドから、他のスレッドに実行権を委譲
+ するものに定義をしてください。(再スケジュールを呼び出す
+ という意味)
+ 対応する機能が全くなければ、空定義にしてください。
+
+(参考例)
+Rubyの場合を例にすると、
+Rubyは自分自身で独自のスレッド機能を実装しています。
+その機能を使用すると、以下のように定義すればよいことに
+なります。
+
+#define USE_MULTI_THREAD_SYSTEM
+#define THREAD_SYSTEM_INIT
+#define THREAD_SYSTEM_END
+#define THREAD_ATOMIC_START DEFER_INTS
+#define THREAD_ATOMIC_END ENABLE_INTS
+#define THREAD_PASS rb_thread_schedule()
+
+Rubyの場合、タイマ割り込みを使用して、スレッドの切り替えを
+行っています。DEFER_INTSは割り込みハンドラの実行を一時的に
+止めるためのマクロです。ENABLE_INTSマクロで割り込みハンドラ
+の実行を許可します。
+これによって、THREAD_ATOMIC_STARTからTHREAD_ATOMIC_END
+で囲まれた部分の実行中に、他のスレッドに実行権が移動しません。
+
+
+(B) アプリケーションの中で対応する場合
+
+以下を保障するように、スレッドの実行を制御してください。
+
+同時に複数のスレッドが、正規表現オブジェクトを作成する、または解放する、ことを
+行なってはならない。それらのオブジェクトが全く別のものであっても。
+
+onig_new(), onig_new_deluxe(), onig_free()のどれかの呼び出しを、
+複数のスレッドが同時に実行することを避けてください。同時でなければ別にかまいません。
+
+これは何故必要なのかというと、正規表現オブジェクトを作成する
+過程で、内部で共通に参照するテーブルがあります。
+このテーブルに対してのデータ登録処理が複数のスレッドで衝突して
+異常な状態にならないために必要です。
+
+// END